木になるものと、球根と。

大きさの違うものをひとつに眺める。
というのも、花生けの楽しみのひとつ、と思います。
桜とすみれ。
なんていうのも、ずずっと下がれば視野にいっぺんに入るわけだけど、
ぐぐっとクローズアップして切り取って、見る、みたいなかんじとは違うと思うのです。

大きなものと、小さなものが、ひとつの器の中に。
木質化して、大きくなる立ち木のアイビーと、
足元で咲くムスカリ。

アイビーは、今の時期、青黒い実がついています。
つる性のものと違って、葉がまちまちな大きさなのも、表情があって好き。
公園の入り口や、植え込みなんかで、わりと身近に見られる木です。
地味すぎて、気づかれないこと多々あり。
これも冬の常緑ですね。

花 立ち木のアイビー ムスカリ
器 須田二郎