写真編集の仕事にいきづまる。あれこれ悩むうちに仕事を放棄する。ハーモニカの分解調整を始める。愛用の木製ハーモニカはとても美しい音色を出す。半面、湿気に弱い。今日は10番のラの音が気になった。ブルースハーモニカは10cmほどの小さな楽器だ。片手にとって分解していく。本体はハワイのコアの木。ハワイアンカヌーはこの木でつくられる。森に入り樹を切り倒す前に神に許しを請う。春日山原始林と同じく樹は神聖な存在なのだ。クック船長が発見する前のハワイには鉄がなかった。アウトリガーとの接合はどのようにしたのだろう。木釘か組み木か?。調べてみたらココナツ繊維で縛って組み立てたのだった。ハーモニカは縛るほど大きくない。金属のビス止めとなる。それでも気を使っていて真鍮ビスだ。コアの木の手触りはとても柔らかく気持ちが良い。調整を済ませて試しに数曲吹く。やれやれ、仕事に戻るか。
非日常に逃げ込む

